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旅のプロ、旅へ出る

【行先告げずに日本海の『ごっつお』尽くし】10年目のサプライズ旅行


勤続10年5ヶ月。
当初は、「10年目には、ウユニ塩湖へ」と思っていた営業女子Oです。
しかし、パスポートも切れっぱなし、時間に余裕がない、予定も立たない・・ときたもので。
今回は、「行き先も、宿泊先も決めずに連れ出す!両親とシークレット旅行」と決めました。

まとまりのない長文になりますが、「最後までお付き合いくんなせや(新潟弁)。」

今まで母親からは「旅行に行こう」「私1年に3回は旅行に行きたいの」と良く言われてきたものの、
両親を連れての三人旅は初めて。今まで自由にさせてもらい、好きなことを陰ながら応援してくれ、
介護や家業に疲れた両親が満足してくれる旅になれば嬉しい限りです。

実は、この企画以外にも「普段泊まれない高級ホテルに何日連泊できるか(一日毎に違うホテル)」といった企画も考えていたのですが。。そんな自由な長女Oが旅の場所に選んだのは、山形県は「あつみ温泉」。

前置きはさておき、内容が決まったのは年末ギリギリ。
非日常を味わえるような高級旅館はないかと検索開始。
候補として、旅館100選に毎年入選する高級旅館且つ、特別室かスイートが希望。
1泊2日しか時間が取れない為、移動距離と価格で調べに調べぬいた!

加賀屋(石川県)、華鳳(新潟県)、八幡屋(福島県)・・色々調べ、
限られた時間で行ける所はどこかと悩みに悩んだ。
しかし、年末ギリギリの為、選べる施設も少なく、特別室が空いていない!!!
スタンダード客室は候補になかった為、焦る私。

比較サイト含め色々調べぬいた結果、ラッキーな事に距離も場所も◎な場所の特別室(ジュニアスイート)があいている。残2室だった為、即予約‼‼

「宿を抑えれば、他はなんとかなるだろう。」
「シークレット旅行は、シークレットでなきゃ面白くない!あとは行き当たりばったりで!」と、
当日を楽しみに過ごしました。

予め、両親に予定有無だけ確認し、
「1/3(金)当日、でかけるよ」と車に乗せ連れだします。

 

2020/1/3(金):旅行当日

目的地迄の移動時間は約2時間。
日本海沿岸東北自動車道を使い目的地へ向かいます。
日本海沿岸東北自動車道は、新潟市から庄内地域を通って青森市迄を繋ぐ(一部無料区間あり)、
計画総延長約322kmの高速道路。

途中、村上市(新潟県)へ立ち寄り、普段食べられない「A5ランク村上牛」を堪能します。
選んだ場所は、海鮮&村上牛で人気の「悠流里」さん。
「常に20組待ち」といった人気店のようです。


私たちが到着したのは、11時30分頃。既に、前に5組待ちの状態。メニューを確認。

 
村上牛、のどぐろ、鮭はらこ飯など、海の幸も山の幸もたっぷり味わえるお店のようで、
村上どんぶり合戦」の参加店でもあります。
2019年10月1日(火)~2020年3月31日(火)の期間で開催しているようで、
シールを集める or インスタ投稿で参加可能とのこと。
メニューも種類がありすぎて、悩みに悩み、こちらの3点をチョイス。

村上牛陶板焼・鮭親セット
村上牛炙り丼セット
新潟和牛A5サーロイン
きざみ鴨せいろそば

もう、村上牛なんて、とろけるとろける。

 
お肉って、本当何歳になっても、好きなものですね。炙りもステーキも最高でした。

1時間半程飲み食いし、いざ目的地へ向かいます。
1/3・4の天気予報は、雪。ランチを終え、村上市は来店時から雪が降りだした為、
「これ、積もるのかな」とか、話をしながら海岸線を進みます。

 

日本海というと、「荒れた海」といったイメージが強いかと思いますが、
碧く透き通った海がキレイな、笹川流れがあります。
透明度も日本屈指と呼ばれ、約11km続く海岸、日本海の荒波の浸食によりできた奇岩、岩礁や洞窟など、変化に富んだ光景が見られます。
当日は天候も悪く、海も荒れ模様。波が高くうねっていました。

 

晴れた日には、粟島(有人島)も見えるんですよ。
そして、山形方面へ向かうに連れ、ブルーシートの屋根が目立つようになりました。


2019年6月18日に起きた、山形県沖地震。その影響が未だ残っているようです。
昨年は、地震に台風と影響を受けた県が多く、被災された方々が一刻も早く普段の生活ができればと願うばかりです。

さて、チェックイン時間迄余裕がある為、道の駅あつみ「しゃりん」へ立ち寄りました。


海に浮かぶ舟のような建物が特徴で、夕方には日本海の美しい夕陽が見られる絶景スポット。
新潟や山形ナンバーだけじゃなく、色んな県ナンバーの車がとまっていて賑わっていました。
この道の駅は、新鮮な魚介を味わえるドライブインに、温海の特産品などを販売する物産館があります。是非、笹川流れ沿いを通る際には、寄ってみてほしい場所。
お昼を食べたばかりだったけど、玉こんにゃくを3本購入。
味付けも私好み、こんにゃくはヘルシーで◎。ゆっくり休んで、鶴岡方面へ向かってみます。

宿と食べるものだけ決めて出てきたため、行く先々はその日ごとに決めるスタイル、笑。
チェックイン迄の時間で行けそうな場所発見!

鶴岡市にある「加茂水族館」へ向かってみます。

加茂水族館は山形県内唯一の水族館で、クラゲの展示種類(50種類以上)は世界一とのこと。
「げっ、クラゲ・・!!」って思うかもしれませんが、近くに行った際は是非立ち寄ってほしい。
色とりどりの様々なクラゲは、まったく興味のなかった私も、夢中で写真を撮りました。


本当にきれいです!携帯の待ち受けにも出来そうなカラフルな光景。
携帯、新しく買い替えておいてよかった💛

 

 

 
お子様を連れた方は、人気のアシカショーやウミネコの餌付けなども体験してみて下さい。

さて、今回の宿へ向かうとします。
「プロが選ぶ日本のホテル・旅館100選」常連の宿、「山形県 あつみ温泉 萬国屋」さん。
36年も連続入賞している老舗宿。

「お客様の笑顔の瞬間が喜びであり、そのために全力を尽くす」
「当たり前の事を心温まる親切心とともに」
それが、あつみ温泉 萬国屋さんのおもてなしの心とのこと。

数年前に、お隣のお宿に宿泊させて貰ったことはあったけど、萬国屋さんは初めて。
萬国屋さんも山形県沖地震の影響で、玄関・屋根・1階3階の大浴場と影響を受けたようですが、
6月30日まで休館し復旧作業を行ったとの事ですが、地震の影響は感じない賑わいでした。

さて、事前決済を済ませていた私、チェックインを済ませ、予約していたお部屋へ。


今回のお部屋は、「【最上階・準特別室】ジュニアスイート和洋室10畳+2ベッド」。
さらに、檜の内風呂付客室♪
本当は、【最上階・源泉かけ流し露天風呂付貴賓室】ロイヤルスイートにしたかったなと。
でも、でも、母も笑顔。おばちゃんだけど、写メ撮りまくり。
父はというと、中居さんに色々と方言対方言で話込んでいる。

親子会話の一部
「いい部屋だね」
「洋室どこにあるんだろう」
「えっ、檜風呂あるよ(行くまで気づかず)」
「館内豪華だね」
「この畳はこうしたら」
「あつみ温泉もさみしくなったね」
その後、父が言った一言・・。
「お父さん、昔泊まりに来たことがある。」

私「えっ・・。早く言ってよ。」
父「前は、スタンダード客室だったから、特別室は泊まったことないし。」
と、こんな会話が繰り広げられた頃、

「失礼します。ウェルカムドリンクお持ちしました」と、中居さん。
抹茶が出てきて、親子会話を楽しむ私たち。その後のサプライズがあるとも知らず。

その後しばらくして、2回目の「失礼します」。
「ウェルカムフルーツをお持ちしました」。

「わー、すごーい。」と母娘。大盛のフルーツ盛り登場。

そしてまた数分後、3回目の「失礼します」。
「ウェルカムシャンパンお持ちしました」。

「えええ!それ頼んでました??」。

中居さん「プランについています」と。
そう、プラン内容は、「料理長スペシャル会席」としか記載がなかった。
なんだかよくわからないけど、すご過ぎて親子3人。「シャンパンどうしよう・・?」となる。
そう、米処出身ということもあり、父親は日本酒しか飲まず、母親はお酒を飲まず。
中居さんにお願いし、お持ち帰りにさせてもらいました。

家族で久しぶりの会話を楽しみ、夕食時間の前に、大浴場に出かけました。
萬国屋は、館内に、桃源山水、楽山、楽水と、3ヶ所大浴場があります。
時間によって、男女入替制となっており、夕食前に楽山に出かけました。

弘法大師が発見したという逸話があり、1000年にも及ぶ間、湯治場として栄えてきたあつみ温泉。
微弱アルカリ性で、湯温もちょうどよく、温泉時間を楽しめました。
保湿効果があるのかお肌も美容液を塗ったかのような肌触り。
時間もなく、急いで着替え、部屋へ戻ります。
部屋へ戻ると、食事が運び込まれてきています。
そう、本日は、お部屋食。
既に用意されたお膳に+αかなと思っていたO家族。
この後、「もう食べられない」となるとも知らず・・。
中居さんに、「お銚子3本と、生ビールと、、」と、お酒を注文。
お酒が揃った所で、中居さん「今日は何の記念日でしょうか?」と。

父が私に話を振る。
「勤続10年5ヶ月おめでとう!私。乾杯-!」と言った発声後、宴が始まります。

料理を運んでもらうごとに中居さんに話かける父。
「前に行った旅館は、お銚子頼んでもちょっとしか入ってなかったけど、沢山入ってるね」と。
色々聞いてみると、秋に銀山温泉の銀山荘、夏前に四万温泉の四万たむら、春に大分にも旅行に行っていた。。
私の記憶では、10月に北海道の積丹方面に行く計画をしていたようだが、直前で飛行機をとろうとして予約できず断念し、母から文句の電話を受けた記憶有。
私も出張族で色々な旅館を泊まり歩いてきたけど、一般的よりもはるかに年間旅行回数が多い両親・・。

そんな話をしていると、父親がまた一言。
「おちょこで飲むのは面倒だから、グラス貰える?」と。
そう、父はいつも晩酌時にグラス(中ジョッキ程)で、3杯程日本酒を飲むのです。
※高いお酒じゃなく、アカマルパック等の安いお酒が好き。

勿論、お銚子3本もあっという間。
ただ、夕食の品数と量が多く、お銚子は追加の1本。合計4本を開けました。
上京して17年、母を連れての旅行は何度か行っているけど、父を連れての3人旅は初めてだったので、
積もる話をたくさんたくさんしました。

次から次へと運ばれてくる料理。

炊き込みご飯と魚はもう手を付けられず「もう食べられない」と、2時間程の宴を楽しみ、その後、大浴場を満喫。

途中、敷いてもらった布団を占領するかのように母が寝落ち。

占領しすぎの為、洋室へ移動させる。


21時に父母就寝、私は客室にある檜風呂を満喫、22時頃就寝となりました。


まさか、1時3時5時と起きることになるとは知らず。。。

そう、就寝が早い両親は、朝起きるのも早い。
そして、母は、朝からドタバタ派。音で目が覚める私。
目覚めると母が、隣に座り、「早くお風呂いこう♪」と。

朝から、2ヶ所(大浴場と露天風呂)をはしごします。
朝の露天風呂、早く来ればよかった。雪が降りだし、寒いながらも、しっとり温泉に浸かる。
すごくお肌すべすべになりました♪

そして、待ちに待った朝ごはん。朝は会場でのビュッフェスタイル。
山形ならではの、芋煮も楽しみにしていたので、朝が待ち遠しかった。
夜あんなに食ベて飲んだのに、朝から元気な両親。
おかゆに、ごはんに、郷土料理、沢山食べておなかいっぱい。

売店を覗いて部屋でゆっくりし、チェックアウト。
勿論、行先をほぼ決めていなかった為、途中でネット検索。
調べに調べて、行先決定。
食べたばかりで食べ物屋さんはきついので、途中、駅と道の駅が一緒になった、
笹川流れ道の駅に立ち寄りました。

 

この場所からは、晴れた日には、粟島(佐渡島以外にも有人島があります)がクッキリと見えます。
2日目も天気が悪く、雨やみぞれが降ったりやんだりを繰り返します。
海をぼーっと眺めながら、親子ゆっくりタイムを満喫。

今回の旅で感じた事。
「どこもかしこも温泉宿廃業が目立つな。さみしいな。」と。
時間が空いたら、日帰りでもいい、色んな温泉を楽しんでほしいなと思っています。

さて、贅沢食2日目のランチで選んだのは、「だぁーまた丼」が有名なお店。
「だぁーまた」とは、「当然だ」「あたりまえだ」といった意味です。

こちらも人気店の「割烹 千渡里」さんへ。


「だぁーまた丼(オリジナル海鮮丼)」は要予約メニューだったようで、
食べられずじまいだったけど、鮭&刺身の定食、鮭&はらこ丼を頂きます。

お店の中は、有名人のサイン色紙でいっぱい。
テレビ取材も過去にあったようで、色々な著名人のサインだらけでした。
昨日の昼から沢山食べ飲みしているにも関わらず、人間食べられるものですね。
痛風になるんじゃないか!位の魚卵系も食べつくし、父母娘満足。
ゆっくり味わい、お腹いっぱいのまま、次の場所へ向かいます。

日本海側最大級の野店風呂を日帰りで楽しめる施設。
地下180mより高温泉が湧き、源泉温度94度の高い湯温と豊富な湯量を楽しめる施設。
日本海に近いにも関わらず、硫黄の香りがするとかで、肌をなでるとツルツルするとか。
高温の為、自家源泉を加水し提供しているとの事です。
「ここに行こう!」と、いざ目的地へ。

行先は「湯元 龍泉」。

 

結果、行ってよかった!。
お肌ツルツル。少しぬるっとする泉質で美容液を全身に塗りたくったかのよう。
待合室もたくさんあり、個室部屋もあったり、マッサージもできたり、温泉卵を作ることもできます。
父は、がっつり食べたご飯がきいているようで、畳でごろんと寝てましたが。
だらっと日帰り温泉も楽しみ、父母を帰し、この旅は終了です。

今回、私の予定に合わせてくれ、食事もお肉食べるよとか、
わがままに付き合ってくれた両親へ感謝。いつまでも長生きしてもらいたいものです。
そんな娘に帰り際に父が、「よくしてくれてありがとう」と。
なんだか、連れまわしたのに、すごくうれしい一言でした。

新潟県は、縦に長いで有名ですが、
端から端迄陸路で約330km、直線距離で250km。
距離にすると東京~名古屋、札幌~釧路、福岡~韓国と同じ位の距離があります。
ネット上では「高速走っていると嫌になる」「どれだけ走っても新潟を抜けられない」「同じ新潟県でも新潟市と上越市では文化が違う」等、
色々な書き込みがあります。勿論、方言だって違います。

是非、興味のある方は、各地の方言調べてみるのも楽しいですよ。
では、私の勤続10年5ヶ月旅はこれでおしまい。

皆さんも、トクー!旅行、色々な温泉宿をお楽しみください。
また、ここに行きたい等、requestもお待ちしております。

最後に、
「なーごなり、かんべね。いっぺ(こと)書いたから、そろっと終わりにするさね(新潟弁)。」

 


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